更年期は「ホルモンの問題」だけではありません ――食養生で体が変わり始めた理由
こんにちは。
管理栄養士の まゆみ です。
病院で働いていた頃、40代後半〜50代の女性から、こんな声をよく聞きました。
- 検査では異常なし。でもつらい
- イライラ、ほてり、眠れない
- 太りやすくなったのに、食事量は変えていない
- 運動すると逆に疲れる
そのたびに私たちは「更年期ですね」「ホルモンの影響ですね」と説明していました。
もちろん、それは間違いではありません。
でも――
それだけでは説明しきれない不調が、確かにありました。

中医学で見る「更年期」とは?
中国医学では、更年期を
「腎(じん)」の変化が表に出てくる時期と考えます。
ここでいう「腎」は、腎臓そのものではなく、
- 生命エネルギーの貯蔵庫
- 成長・老化・ホルモンバランスの土台
- 骨・髪・耳・生殖機能と深く関係
といった、年齢変化を司るシステムです。
若い頃は目立たなかった腎の弱りが、50歳前後から少しずつ表に出てくる。
それが中医学で見る、更年期の正体です。
なぜ「人によって症状が違う」のか?
更年期症状は本当に個人差が大きいですよね。
中医学では、よく次のように分けて考えます。
① ほてり・のぼせ・寝汗が出るタイプ
腎陰虚(じんいんきょ)
体を潤し、クールダウンする力が不足しています。
② 疲れやすい・気力が出ないタイプ
腎陽虚(じんようきょ)+気虚
体を温め、動かすエネルギーが不足しています。
③ イライラ・気分の波が激しいタイプ
肝の不調+腎の弱り
ストレス処理が追いついていない状態です。
つまり更年期は、
「ホルモン低下」という一言では片付かないのです。
更年期の食養生で、私がまず伝えたいこと
病院栄養士としての経験から、まず最初にお伝えしたいのはこれです。
更年期に「頑張りすぎる食事改善」は逆効果になることがある
- カロリー制限
- 糖質オフ
- サプリの多用
体の土台(腎)が弱っている時期に引き算ばかりすると、かえって不調が増えることもあります。
中医学の食養生は、
「補いながら整える」のが基本です。
更年期におすすめしたい食材① 黒ごま・黒豆・きくらげ
中医学では、「黒い食材は腎を補う」と考えます。
- 黒ごま:血と潤いを補い、肌の乾燥・便秘・髪のパサつきに
- 黒豆:むくみや冷えをケアし、疲れやすい人に
- きくらげ:血の巡りを助け、のぼせと冷えが混在する人に
どれも特別なものではなく、スーパーで手に入る食材です。
更年期におすすめしたい食材② 山芋・長芋・大和芋
山芋類は、更年期の体の土台作りに向いた食材です。
- 消化吸収を助ける
- 体力の底上げ
- 胃腸が弱くても使いやすい
「疲れやすい更年期」
「運動を始めたいけれど不安な更年期」
そんな方におすすめしています。
美容目線で見る、更年期の食養生
更年期になると、
- 肌のハリが落ちる
- 乾燥しやすくなる
- シミが目立つ
これらは単なる加齢ではなく、血と潤い不足のサインであることも。
中医学では「肌は内臓の鏡」と考えます。
スキンケアだけでなく、内側からの食養生が美容の土台になります。
フィットネス目線での注意点
「更年期太りを防ぐために運動を」
よく聞くアドバイスですが、少し注意が必要です。
- 動くとスッキリする → OK
- 動くとぐったりする → 要調整
更年期は「鍛える」より「整える」時期。
食養生でエネルギーを補いながら、軽めの運動を組み合わせる方が長続きします。
病院では教えられなかった、更年期との付き合い方
病院では「更年期=耐える時期」と説明されがちでした。
でも中医学に出会って、私は考えが変わりました。
更年期は、体の声を聞き直すチャンス
無理が効かなくなった体は、決して「ダメになった体」ではありません。
次のステージへ移行するための調整期間なのです。
まずは「食べ方」を少し変えてみる
- 冷たいものを減らす
- よく噛む
- 補う食材を一品足す
完璧を目指さなくて大丈夫。
更年期の食養生は、自分をいたわる練習です。
これからもヘルモニで、日常に役立つ食養生のヒントをお届けしていきます。

