更年期世代の体と心を支えるということ 〜食卓と肌から整える中医学の視点〜
40代後半から50代にかけての体調変化は、決して「不調」ではありません。
中医学では、この時期を「次の人生へ移行するための調整期」と考えます。
今回は、同じテーマを
薬膳(食)と美容(肌)という二つの入り口から、
やさしく読み解いてみましょう。
チャオさん|台所からできる、いちばん身近な更年期養生
こんにちは。料理研究家のチャオです。
更年期という言葉を聞くと、少し身構えてしまう方も多いですよね。
でも中医学では、更年期は「足りなくなる時期」ではなく、「切り替わる時期」。
だからこそ、毎日のごはんは「補いすぎない」「冷やしすぎない」が大切になります。
火の通った料理は、体を安心させます
この年代になると、生野菜や冷たい飲み物が体に残りやすくなります。
胃腸(中医学では「脾胃」)が疲れてしまうからです。
湯気が立つスープ、コトコト煮た根菜。
火を通した料理のやさしい香りと温度は、
それだけで体をほっとさせてくれます。
チャオさんの台所メモ
- 切り方は大きすぎず、細かすぎず
- 火加減は「弱め」でじっくり
- 味付けは薄めで、素材の甘みを引き出す
更年期の食養生は、がんばる料理ではなく、続く料理でいいんです。
美容家H|肌は年齢のせいではなく、巡りの状態を映しています
フェイシャルサロンを営む美容家のHです。
私は施術をしながら、いつもこう感じています。
「肌は年齢を映す鏡ではなく、気血の巡りを映す鏡」だということを。
更年期の肌トラブルは、内側の変化が先に起きています
シミ、くすみ、たるみ、むくみ。
これらは表面の問題に見えますが、
中医学では五臓六腑の変化が肌に現れていると考えます。
特にこの年代では、
腎・肝・脾(胃腸)のバランスが変わりやすく、
巡りが滞ると、肌はすぐに反応します。
美容ケアは「足す」より「通す」
高価な化粧品を重ねるより、
血と気が顔まで届いているか。
フェイスラインや目の下に触れると、
その人の体の巡りがよくわかります。
肌の手触りは、内臓からのメッセージなのです。
更年期美容の基本は、
生活を整え、巡りを妨げないこと。
それが、いちばん確実で自然な美容法だと感じています。
まとめ|更年期は「衰え」ではなく「調律の時期」
食べ方、眠り方、体の使い方。
それらを少し見直すだけで、体はちゃんと応えてくれます。
更年期は、人生の終わりではありません。
次のリズムに体を合わせていく、大切な準備期間です。
台所から、肌から。
今日できることを、ひとつずつで大丈夫ですよ。

