時は、体を通り抜ける風──時間と気のリズムに身をゆだねて
こんにちは、莉花(りか)です。
今日は「時の流れと体」のお話を、少し静かな場所からお届けします。
私たちはつい、体を「空間の中の存在」として考えがちですが、
中医学では、体は時間の流れの中を生きている存在だと捉えます。
朝と夜で、心の重さが違う。
同じ呼吸でも、昼は外にひらき、夜は内に沈む。
それは気血が、時とともに巡っているから。
子午流注、霊亀八法、飛騰八法。
これらはすべて、「時間治療学」と呼ばれる世界の入り口です。
子午流注──一日の中で、体は何度も生まれ変わる
子午流注(しごるちゅう)では、
一日24時間を十二支に分け、
それぞれの時間に主役となる経絡があると考えます。
たとえば、
夜が深まるころ、腎の気が静かに満ち、
朝になると、肺の気が外の世界へと橋をかける。
体は、ずっと同じ状態でいるわけではありません。
時が移ろうごとに、気血の舞台も移り変わるのです。
この流れに逆らわず、
食べる、眠る、動くタイミングを合わせてあげること。
それが、もっともやさしい養生になります。
霊亀八法──深い水脈に触れるための「時」
霊亀八法(れいきはっぽう)は、
子午流注よりも、さらに深い層の流れを扱います。
十二経脈だけでなく、
奇経八脈──
体の奥に眠る、記憶や本質に近い通路。
暦と時間を重ね合わせ、
その瞬間に「ひらく扉」を見つける。
慢性的な不調、
何度も繰り返す感情の揺れ。
そうしたものは、表層ではなく、時間の奥行きに理由があることも多いのです。

飛騰八法──天と地のリズムに、体を重ねる
飛騰八法(ひとうはっぽう)は、
私には「風に乗る治療」という印象があります。
六十甲子という、大きな時間の輪。
十二時辰という、日常の呼吸。
その交わる一点で、
気血が最も高く舞い上がる瞬間──
開穴(かいけつ)の時を待ちます。
無理に動かすのではなく、
すでに動こうとしている流れに、そっと触れる。
飛騰八法は、
体を「操作する」のではなく、
時と体を同調させるための智慧なのだと感じます。
時間を味方につけると、体は静かに変わる
時間治療学は、決して特別な人だけのものではありません。
・昼は、外に向かって動く
・夜は、内に戻って休む
・疲れた日は、流れに逆らわない
それだけでも、
胸の奥に風が通る感じがしてくるはずです。
体は、時間の中で呼吸しています。
今日のあなたに合う「時」は、どんなリズムでしょうか。
どうか、
時の流れを敵にせず、
やさしい案内人として迎えてあげてください。
莉花

