春に出る不調を、止めてはいけない理由 ― それは“動き始めた証拠”かもしれない ―
春になると、決まって増える訴えがあります。
- なんとなくイライラする
- 眠りが浅い
- 目がかゆい
- 頭がぼんやりする
- めまいがする
- 肩や首が張る
「体調を崩しました」と言われますが、
私はすぐには“悪いこと”とは判断しません。
ちゃんと春に反応しているのかもしれない。
そう考えることがあります。

■ 春は「発散」の季節
春は、体が外へ向かって動き始める季節です。
冬のあいだ、体は内側へ、内側へと収めてきました。
それが春になると、一気に外へ向かいます。
動きが急すぎると、
その変化が症状として現れます。
しかしそれは、
滞っていたものが動き始めたサインでもあるのです。
■ なぜ止めてはいけないのか
春の不調の多くは、「上へ向かう力」が強くなって起こります。
- 頭に熱がこもる
- 目が充血する
- 感情が揺れやすい
- 眠れない
ここで怖がって、強く抑え込もうとすると、
行き場を失った動きが体の中に留まります。
その結果、
- 慢性的な頭痛
- 強い生理痛
- 胃の張り
- 情緒の不安定
へと変化することがあります。
春の症状は過程です。
過程を止めると、流れは歪みます。
■ 美容に出る春のサイン
春は肌も揺れます。
- 吹き出物
- 赤み
- かゆみ
- くすみ
これもまた、上へ向かう力が強まっている証拠です。
過度な冷却や強い鎮静ばかり続けると、
内側の巡りが鈍くなることもあります。
春は「完全に安定させる季節」ではありません。
揺れながら整う季節です。
■ フィットネスで気をつけたいこと
春はやる気が出やすい季節です。
しかし急に運動量を増やすと、
- めまい
- 動悸
- 息苦しさ
といった反応が出ることもあります。
春は追い込む季節ではなく、
のびやかに整える季節です。
■ 春との付き合い方
止めないこと。
けれど、暴れさせないこと。
その“中間”が大切です。
- 少し早めに眠る
- 深呼吸を増やす
- 首や脇をゆるめる
- 軽く歩く
- 感情を溜め込まない
春は外へ出す季節。
ただし、ゆっくりと。
春の不調は、失敗ではありません。
それは体が季節に追いつこうとしている証拠です。
止めるよりも、通す。
抑えるよりも、整える。
春は、揺れながら整う季節なのです。
田辺(鍼灸師)

